医療保険、賢い選び方のポイントって?FPが教える失敗しない選び方

最近は、驚くほど多くの会社が保険を販売しています。

従って、自力で医療保険をすべて調べ上げるのはかなり大変です。

そんな時、頼りになるのが保険ショップ!

とりあえず保険ショップに相談に行こうと思うのは、賢明だと考えます。

その理由としては、以下の3つがあるでしょう。

1、相談は無料
2、色んな会社の保険を扱っている
3、保険のプロがお客様の要望に合った保険を選んでくれる

しかし、最後は自分で決めなければいけませんよ!

決して保険ショップのFPさんに言われるがままに、勧められた保険に入ってはいけません!

その理由は後述しますが、ますは皆さんが自分で医療保険を選べるようになるために、チェックポイントを5つお伝えします。

1、入院給付金日額
2、入院給付金支払限度日数
3、特約(特則)
4、保険期間
5、保険料の払い方

その他、保険ショップに相談に行くに当たって、FPの私から皆さんに、これだけは心得ておいてほしいと考える事もお伝えします。

ポイントは2つです。

1、自分の考えを明確に!
2、保険の基本的な仕組みくらいは理解しておく

では始めましょう!

医療保険、賢い選択のためのチェックポイント

入院給付金日額

入院給付金日額とは、入院1日に対して保険からいくらおりるかの金額です。

医療保険に単品で入る場合には、5,000円から設定できる保険会社がほとんどです。

多くの人は、5,000円か10,000円かで考えるようです。

我が国には公的な医療保険制度があり、全ての人が必ず公的な保険に入るように義務付けられています。

皆さんが会社員なら、会社の健康保険に入っているでしょうし、自営業者なら国民健康保険ですね。

私達が病院の窓口や、院外処方の場合に薬局で支払う医療費が、実際にかかっている医療費の3割程度でよいのは、残りが公的に補助されているからですね。

更に公的な医療保険制度には「高額療養費制度」いうのがあります。

月単位で、医療費が高額になった場合に一部が戻ってくる制度です。

いくら戻ってくるかは、年齢や年収、更には入っている保険によって定められています。

「40才、年収700万円の人が、1ヶ月に30日間入院して30万円の医療費を払った」

という例で少し確認してみましょうか。

この世帯が1ヶ月に負担すべき金額の上限は、高額療養費制度で決められている計算式から、

80,100円+(300,000-267,000)×1%で、80,430 です。

もしも1日5,000円受取れる民間の医療保険に入っていれば、30日×5,000円の15万円が

民間の医療保険から受取れる事になりますね。

これだけ見ると、入院給付金日額は5,000円で十分と思えますね。

しかしもう少し考えなければならない事があります。

というのは、高額療養費制度の対象となる金額、つまり30万円には、保険適用外の医療費、入院時の食費、居住費、差額ベッド代、先進医療の費用等は含まれていないという事です。

もっと言えば、病院へ看病に来てくれる家族の交通費、或いは本人・家族双方が仕事を休んだ事による収入の減少など、実際にはもっと多くのお金がかかっているという事です。

それを思うと、入院給付金日額は10,000円の方が心強いですよね。

手術を受けた場合は、入院給付金日額の5倍や10倍、20倍が受取れる手術給付金にも、大きな差が出ますからね。

しかし、なにせ医療保険は入院してなんぼ、手術してなんぼのものです。

入院も手術もしなければ保険料が無駄になると思う人がいても、その気持ちは分かります。

従って私にできる事は、公的医療保険制度の事、高額療養費制度の事、とは言え、差額ベッド代や収入の減少など保険の枠に納まらない出費がある事を皆さんにお伝えする事です。

その事を十分分かった上で、最終的には保険料で決めれば良いと考えます。

ただ私がいつもお勧めしているのは、これから出産される可能性のある女性は入院給付金日額を10,000円にするという事です。

出産には少なからずリスクが伴います。

入院が必要になる事も多々あります。

何より、民間の保険の給付対象になる異常分娩(正常分娩では民間の保険はおりません)の種類が増えましたので、それこそ役に立つお守りになると考えるからです。

保険というのは、保障額を増やすには健康状態の審査があって面倒だったり、できなかったりします。

しかし保障額を減らす分には、いつでも簡単にできます。

もう10,000円もいらない、保険料がもったいないと思う時期が来たら、5,000円でも7,000円でも、納得できる金額に減らせばよいのではないでしょうか。

入院給付金支払限度日数


医療保険の対象である入院日数には、以下の2つの数え方があります。

①1度も退院せず入院し続けた場合の数え方
②一旦は退院したが、何日か後にまた入院した場合の数え方

まず①についてですが、これは改めて説明するまでもないですよね。

入院から退院までの日数をただ数えるだけです。

問題は②です。

医療保険の場合、一旦は退院したものの、退院した日から180日あかずに入院した場合は、前の入院日数と後の入院日数は合算になります。

但し、病気とケガは別々に計算します。

前の入院の退院から180日あけば入院給付金支払限度日数はまるまる復活し、通算1,095日分が給付される保険会社が多いです。

医療の進歩は著しく、入院日数も極度に短くなりました。

心臓の手術も種類によってはカテーテルでできるようになり、その場合の入院日数は3日程度です。

仮に開腹しても、入院日数はせいぜい2週間程度です。

帝王切開の入院も5日ほどだそうですね。

そこで、入院給付金支払限度日数は短いもので良いと考える人が増えました。

短いものなら30日、60日、62日になりますね。

長いものでは120日や124日や180日。

360日というのもあります。

病気は軽い内に見つかれば短い入院で済みますが、比較的よく聞く病気で、脳梗塞や糖尿病、がんなどは、病状によっては入院が2ヶ月はゆうに超えます。

最終的には、保険料の問題ではないでしょうか。

とは言え30日というのは、ちょっと短かすぎます。お薦めしません。

若い人は60日型と120日型にそれほどの保険料の違いはありませんので、120日型にすると安心だと考えます。

しかし、年齢がますと60日型と120日型の保険料に大きな差が出て、その負担感ゆえに、かなり迷う人も出てきます。

そういう場合は、基本的には60日型にし、3大疾病や7大生活習慣病による入院なら支払限度日数が長くなる、或いは無制限という特約などで備える方法があります。

特約(特則)


保険は、いざという時に役に立たないなんて事がないよう、医療の進歩に対応しています。

色んな特約、色んな保険が次々と販売されるのはその現れです。

特約はなかなかよく考えられていて、感心します。

どれも付けたくなりますよね。

付いていると心強いと思える特約を幾つかご紹介しますね。

・7大生活習慣病特約
・3大疾病支払日数無制限特則
・先進医療特約
・保険料払込免除特約
・無事故給付金特則

また、主契約に関する選択肢で手術給付金の倍率を選択できたり、手術給付金なしにできる保険会社もあります。

ところで、特約には、保険料の高いものと安いものがありますよね。

特約を選ぶ時のポイントとして1つ知っておくと良いのは、保険料が安いというのはそれだけ給付実績が少ないという事。

代表的なものが先進医療特約ですね。

月額にして100円程度しかかかりません。

先進医療は全額自己負担ですから高額療養費制度の対象にもなりません。

その先進医療に対して、かかった費用を通算2,000万円給付するというのが先進医療特約です。

とても良い特約だと思えますよね。なのに保険料が安い!

その理由が先に挙げた事です。

実際、先進医療を受ける機会は非常に少ない。

しかし保険料が安いという事と先進医療が全額自己負担という事から、人気のある特約です。

付けておいても良い特約ですね。

一方、これの対極にあるのが保険料払込免除特約です。

保険料が高いです。

特に高齢の人では、保険料の高さを理由に付けない人が多いです。

3大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)になったり、所定の身体障害状態、所定の要介護状態になった場合、保障はそのままで保険料は不要になるという特約です。

この特約で注意が必要なのは、上皮内がんが要件に含ませているかどうかという点です。

含まれていない保険会社が多いです。

病気になるかならないか分からないから医療保険をもったいない、だけど無保険は少し不安という人には、無事故給付金特則が人気のようですね。

5年などの所定の期間、保険を使わなかったら、お祝金が出るという特則です。

この特則で気を付けたいのは、付けなかった場合の保険料との差額です。

保険を使ったら勿論お祝金は受取れないわけですが、それ以前に、その分貯金しておいた方が良いのでは?と、一度計算してみて下さい。

保険期間


医療保険のみならず、保険には保険期間があります。

定期型であれば10年間、15年間、20年間といった感じですし、全期型と言って、60才までとか80才までといった年齢で決める場合もあります。

その他には終身型がありますね。

同じ保障内容でも保険期間によって保険料が異なりますので、どの位違うのか比較してみましょう。

比較するのは、日本生命の医療保険「みらいのカタチ」です。

保障内容

・契約者は27歳女性
・保険料は月払い
・入院日額10,000円
・1入院の支払限度日数62日

保険期間

10年…3,290円(次の10年間、37才~46才までの保険料…2,940円)
15年…3,290円(次の15年間、42才~56才までの保険料…3,160円)
20年…3,340円(次の20年間、47才~66才までの保険料…4,210円)
60才まで…3,800円
80才まで…5,290円
終  身 …7,760円(保険料払込期間80才まで)
〃    …6,930円(保険料払込期間も終身)

保険期間の間は保険料が変わりません。

保険期間が短いと保険料は安いです。

定期型の保険が期間を満了すると、健康状態の審査なく次の期間に延長できますが、保険料が変わります。

一般的には高齢になればなるほど保険料が高くなると思われがちですが、必ずしもそうではない事が上の例から分かります。

各年代の保険料は統計的に算定され、入院や手術の多い年代が保険料の高い年代です。

定期型は期間が満了すると、更新するか新しい保険に入り直すかしなければなりません。

すると保険料がその時点の年齢相当額になりますので、高くなります。

それを理由に定期型を敬遠する人は多いです。

しかし発展途上でお給料がまだ安く、お子さんもまだ幼いという人が保険に入る場合には、定期型で保険料を安く抑え、けれど備えは十分という風にするのは、大変理にかなっています。

その考え方で言えば、更新の時期をお子さんが独立するであろう時期に合わせておくと、更に良いですよね。

この考え方と保険料の仕組みを理解した上で、保険期間の型を選んで下さいね。

保険料の払い方


定期型や全期型の場合は保険期間と保険料払込期間は同じです。

保険期間中ずっと保険料を払います。

それに対し終身型は、保険期間とは別に保険料払込期間を設定する事ができます。

そして保険料払込期間によっても保険料は変わってきます。

保険料がどの程度変わるのか、オリックス生命の医療保険「新キュア」で比較して見ましょう。

保障内容の例

・契約者は27歳女性
・保険料は月払い
・入院給付金日額5,000円
・1入院の支払限度日数60日
・先進医療特約のみ付加

保険料払込期間

①終  身 …1,647円
②65才まで …2,118円
③60才まで …2,336円

それぞれの特徴について確認しましょう。

①のメリット …1回分の保険料が安い

デメリット…生きている間ずっと、保険料を払い込まなければならない

支払わなければならない保険料の総額が未定

②、③のメリット …若い内に保険料の払込みが終わる

保険料を払わなくても保障が一生涯続く状態になる

デメリット…1回分の保険料が高くなる

では、試しに支払う保険料の総額について計算してみましょう。

②(65才-27才)×12ヶ月×2,118円=965,808円
③(60才-27才)×12ヶ月×2,336円=925,056円

保険料払込期間を短くすると、1回の保険料は高くなりますが、支払う保険料の総額が安くなる事が分かりますね。

一方①は、何才まで生きたかによって支払う保険料の総額が変わってきます。

90才まで生きた場合、保険料は(90才-27才)×12ヶ月×1,647円=1,245,132円
80才まで    〃     (80才-27才)×12ヶ月×1,647円=1,047,492円
75才まで    〃     (75才-27才)×12ヶ月×1,647円= 948,672円
73才まで    〃     (73才-27才)×12ヶ月×1,647円= 909,144円

月々の保険料が安くても、長生きすれば膨大な保険料を払う事になるのが、保険料払込期間を終身にした場合です。

逆に70才そこそこで亡くなった場合は、保険料の総額が最も安いのが保険料払込期間を終身にした場合という事になります。

なんだか、えげつない話になっちゃいましたね。

分かって頂きたかったのは、保険料払込期間で保険料が変わるという事と、それによって保険料の総額が変わってくるという事です。

今や人生100年時代と言われます。

80才、90才になってまで保険料を払いたくないという人は、1回分の保険料が負担にならない程度に保険料払込期間を短くすれば良いわけです。

保険料払込期間は最短で5年という保険会社もありますので、加入時にはどんな選択肢があるのかをご確認下さいね。

保険ショップに相談に行く時の心得


賢く医療保険を選ぶに当たり、保険ショップに相談に行くのは名案だと考えます。

そこで、相談するに当たって、FPである私が、皆さんにこれだけは心得ておいてほしいと考える事を2つお話します。

自分の考えを明確に!

保険に対する自分の考えとして、明確にしておいてほしい点は以下の事です。

①自分にとって重要な事は何か

先述の通り、特約はどれも「あったら良いなぁ」と思うものばかりです。

それはそうですよね、医療の現状に合わせて、開発されるのですから。

しかし勧められるままに、その場の雰囲気であれもこれも付けてしまうと、保険料が高くなるだけです。

医療保険は基本的なものでよい、あとは貯金で備えるという考え方も大いに結構です。

或いは、保険料との兼ね合いで付けられる範囲で付けようと考えるのも良いでしょう。

その辺の考えをしっかりもって、保険選びに臨んで下さいね。

②保険料はいくらまで払えるか

保険に限らずなんでもそうですが、不思議な事に、店頭などで勧められると、予定より高額な物でも「なんとかなるかな」と思って買っちゃう、契約しちゃうという事はありませんか?

それが1度きりの支出で済む物なら、せいぜい自己嫌悪で済みます(程度の差はありますが)。

しかし保険というのは、長く支払いが続くものです。

その場の雰囲気で入ってしまったと後悔したり、保険料の負担が大きかったりすると、結局、解約なんて事になり兼ねません。

ほとんど医療保険は、解約金がありません。

また病気を患っていると次の保険にも入れない事になり、解約できない事も起こります。

無理のない保険料を明確にして、それを最大限に活かす保険を根気よく探して下さい。

医療保険の基本的な仕組みくらいは理解しておく


医療保険の種類は確かに多いです。

しかし、基本構造は単純です。保険料もこれで決まります。

これまで述べた事のおさらいにもなりますが、そのポイントは以下の3つです。

①保険期間には、定期型(更新型)、全期型、終身型がある
②保険料払込期間は何才までか
③保険料が安い=給付実績が少ない

保険料が安いからと言って、その事だけで保険を選んではいけません。

これから子供の学費が高くなるという時に保険料が上がったり、いつまでも保険料の支払いが続いたりなんて事になり兼ねません。

また、保険会社に請求したら保障対象になってなかったなんた事も珍しくありません。

そんな時、多くの人が言うのは「そんな事聞いてないよ!」

最終的には同じ選択をしたとしても、十分理解した上で決めて下さい。

まとめ

以上が、皆さんに医療保険を賢く選択して頂くために、私がお伝えしたい事です。

如何ですか?ややこしいと思いましたか?

しかし保険は大変大事ですし、ちょっとした関心で保険料も節約できます。

従って保険を選ぶ際は、「今日1日は保険に捧げるぞ!」という気持ちで、集中して保険の事を考えてほしいと思います。

急がば回れ!

その方が、結果的には費やした時間が短くなり、良い保険選びができますよ!

では最後に、冒頭でお約束した話をします。

・なぜ、保険は、最後は自分で決めなければいけないか
・なぜ、決して保険ショップのFPさんに言われるがままに、勧められた保険に入ってはいけないか

ご存知の人も多いでしょうが、保険ショップの相談料が無料なのは、皆さんが入った保険から手数料が入るからです。

従ってFPさんは、皆さんのニーズを聞きつつも手数料の高いものから勧めると言っても過言ではありません。

手数料が高い保険の特徴をザクッと言えば、貯蓄性のあるものより掛け捨てのもので保険料の高いもの、です。

自分が保険の何を分かっていないのかさえ分からないお客様、即ち質問ができないお客様に、先回りしてあれこれ説明してくれるほど気の利いたFPさんはいませんよ。

そして、FPさんも売り手です。

1営業マンです。

「FPさんとは、次々に新商品が出る保険について、自分よりちょっと詳しい人」くらいに考えて下さい。頼り切ってはいけません。

あくまで、主役は皆さんです。

「こんな事を質問したら恥ずかしいかな」などと思わず、何でも質問して下さい。

営業マンにとって一番怖いのは、あれこれ質問してくるお客様です。

質問を繰り返すのは保険の事をよく知るためですが、それ以上にFPさんの能力や人柄も分かります。

その結果、このFPさんは本当に自分の事を考えてくれていると思えば、FPさんのお勧めに乗ってよいでしょう。

それも含め、最後は自分で選んで下さいね。

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