住宅ローンと住宅購入は保険の見直しとセットでするのがいい?お金の専門家が解説!

新しいお住まい、うらやましいですね。

高額のローンを組む事にはなりますが、望んでもなかなか実現しない人もいます。

ここでは、新しい生活が快適なものとなりますよう、お金に関する事を住宅ローンと保険の関係に視点を置いてお話します。

早速ですが、住宅ローンを組むに当たり、生命保険が大変頼りになる事をご存知でしょうか?

皆さん、既に色んな知識はお有りでしょうか。

住宅ローンを組むに当たっては、大体の人は初めてで、しかも複雑な書類もあると思います。それを日常をこなしながら進めなければならないので、本当に大変ですよね。

「ただでさえ大変なのに、そこを持って来て保険の事なんて考えられないよ!むしろ一段落してから考えた方がじっくり考えられて良いんじゃないの?」

そんな風に煩わしく感じる人もいるかもしれません。

しかしそうではありません。

住宅ローンと保険はセットです。保険加入がローンを組むための必須条件になっている場合の方が多いです。

であれば、それがどんな保険なのかを知り、今自分が入っている保険との関係でローンを選ぶ事も大切です。

少しでも皆さんのお役に立てるよう詳細にお話しますので、どうぞお付き合い下さいね。

ポイントは以下の事です。

1、団体信用生命保険
2、健康状態の審査
3、フラット35
4、様々な団信と上乗せ金利の一例
5、保険の見直しのポイント

では、参りましょう!

団体信用生命保険

住宅ローンを組むに当たっては、ほとんどの場合で「団体信用生命保険(以下、団信)」という生命保険の加入が条件になります。

「ちゃんと考えて自分達で保険に入っているから、必要ない!」

或いは、

「いくらの保険に加入させられるの?ローンの返済があるのに、その上保険料まで…、大丈夫かな…」

そんな風に不安に感じた人、いますか?

大丈夫ですよ、入らなくても良いローンもありますし、それより、団信について詳しく知れば不安も吹っ飛びます。

まずは、一緒に細かく見ていきましょうね!

団信とは、住宅ローンの契約者が万一、死亡したり高度障害状態になってローンの返済ができなくなった時に、保険金でローンの残高を全額返済してくれるものです。

従って受取り人は、遺族ではなく住宅ローンを契約している金融機関になります。

団信がある事により、遺されたご家族は家を失う事や高額の住宅ローンを抱える事から解放されるのですよ。

いかがですか?少し安心しましたか?

ところで、保険に加入すると、保険料は通常なら銀行口座などから決まった月日に引き落とされますよね。

しかし団信に関しては、保険料を保険料○円という形では引き落とされません。

団信の保険料は、住宅ローンに組み込まれています。住宅ローンの金利に、保険料が金利として上乗せされるのです。

保険料について以下にまとめました。

団信の保険料の特徴

①保険料は住宅ローンの金利に、金利として上乗せされる。「保険料」という形で別個には払わない。
②上乗せされる金利は、団信の保障内容で決まる。契約者の年齢や性別で決まるものではない。
③住宅ローンの金利が各金融機関で異なるように、団信の上乗せ金利も金融機関で異なる。

①の特徴から、ローンの契約者には、保険料を払っているという負担感がほとんどないという状況があるようです。

しかし金利がどの程度上乗せされ、それによって返済額がどの程度膨らむのかという疑問も湧きますよね?

また②からは、

「保険料に年齢が反映されないなんて、それじゃあ自分で入っている今の保険の方が得なんじゃないの?」

という疑念を抱いたお若い人もいるのではないでしょうか?

その辺のところも順にみていきましょう。

健康状態の審査


住宅ローンを組むに当たっては団信の加入が義務付けられるとは言え、健康状態の審査はあります。

審査は、書類で質問に答える告知形式で行います。その書類は「告知書」と言います。

下記は日本郵政協同組合の告知書の内容ですが、代表的な例なのでご紹介しておきましょうね。

1、最近3ヵ月以内に医師の治療(診察・検査・指示・指導を含みます。)・投薬を受けたことがありますか。
2、過去3年以内に下記の病気で、手術を受けたことまたは2週間以上にわたり医師の治療(診察・検査・指示・指導を含みます。)・投薬を受けたことがありますか。
・心臓・血管…狭心症、心筋こうそく、心臓弁膜症、先天性心疾患、心筋症、高血圧症、不整脈、心不全
・脳・精神・神経…脳卒中(脳疾患・脳こうそく・くも膜下出血)、脳動脈硬化症、精神病、うつ病、神経症、てんかん、自律神経失調症、アルコール依存症、薬物中毒、知的障害、認知症
・肺・気管支…ぜんそく、慢性気管支炎、肺結核、肺気腫、気管支拡張症、慢性へいそく性肺疾患、肺せんい症
・胃・腸…胃かいよう、十二指腸かいよう、かいよう性大腸炎、腸へいそく、クローン病
・肝臓・胆のう・すい臓…肝炎(肝炎ウイルス感染を含む)、肝硬変、肝機能障害、胆石、胆のう炎、すい炎
・腎臓・尿道…腎炎、ネフローゼ、腎不全、のう胞腎、腎臓結石、尿路結石
・目…緑内障、白内障、網膜の病気、角膜の病気
・がん・しゅようがん…内腫、白血病、しゅよう、ポリープ
・右記にかかげる病気…糖尿病、リウマチ、こうげん病、貧血症、紫斑病、甲状腺の病気
・女性のみ…子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症、卵巣のう腫
3、手・足の欠損または機能に障害がありますか。または、背骨(脊柱)・視力・聴力・言語・そしゃく機能に障害がありますか。

引用_団信申込書兼告知書‐日本郵政協同組合

この質問に対し、皆さんは「はい」「いいえ」で答えます。

この質問内容は、皆さんが直接、保険会社で保険に申込む際に行うものと比べると、極めて緩いものです。

とは言え、該当する人もいます。

該当する場合は、「はい」と答えなければいけないわけですが、だからと言って即、団信に加入できない、つまり住宅ローンが組めないという事ではありません。

告知書の書式で誘導されると思うのですが、「はい」と答えた人は、治療歴や手術歴、現在の状態(検査の頻度や検査結果の数値など)や服用している薬があればそれについて、詳細に書く事になります。

完治しているなら「完治」と書けば良いですし、経過が良好で安定しているならそのように書けば良いのです。

何も恐れる事はありません。

大切な事は、詳細に正確に告知するという事です。

余り詳細に書くと保険に入れなくなって住宅ローンを組めなくなるのではないか…と思うかもしれませんが、それは逆です。

告知書を見て団信に入って頂ける健康状態かどうかを判断するのは、医師です。

うやむやに書くと、現在の健康状態について判断のしようがないという事になりますし、もっと言えば隠し事をしているのではないかと疑われて、余計に面倒な事になり兼ねません。それこそ団信に加入できなくなります。

後日、診断書の提出を求められるかもしれませんが、それによって健康状態が安定して良好だと証明されれば、それで団信に入る事ができるのです。

お忙しい毎日だと思いますが、不快に思ったり負担に感じたりせず、大切なプロセスだと思って前向きに臨んで下さいね。

ですが、もしそれでも団信に加入できないという事になった場合は、既婚者の男性であれば住宅ローンの契約者を奥様にする事もできます。

金融機関によっては女性専用の住宅ローンもあり、ローン申込み時にかかる一部の手数料が安くなったり、特約料なしで保障が拡大される団信があったり、調べるに値しますよ。

しかし、それがあなたにとって得策でないなら、団信の加入が必須条件ではない住宅ローンもあります。

次はそれを確認しましょう。

フラット35


団信の加入が住宅ローンを組むための必須条件ではない住宅ローン、それが「フラット35」です。

特徴

①団信の加入が必須ではない
②固定金利…貸付金利が固定
③長期優良住宅への特別措置がある
④繰上げ返済が10万円単位
⑤繰上げ返済・返済方法変更時の手数料が不要
⑥保証料・保証人が不要
⑦団信付き有り

メリット

①団信加入の必要なし。

初めに、これをメリットとして挙げましょう。

このメリットは説明するまでもないと思いますが、健康状態が理由で団信に加入できない、従って住宅ローンを組めないという人がいても、フラット35ならローンが組めるという事ですよね。

また、団信の保険料は住宅ローン貸付金利を上乗せする形で支払うので、年齢や性別が反映しないのでしたね。

従って若い人が住宅ローンの契約者になる場合は、持病がなくてもローンはフラット35で契約し、保険は個人的に保険会社で加入した方がお得になるかもしれません。

その点で参考になる情報も後述します。

②長期間固定金利

今のように低金利の時代は、嬉しい事ですよね。

資金を借りた時点で返済終了までの金利と返済額が確定する事も、先の予測ができて安心ですよね。

③フラット50

長期優良住宅に対しては、親子2代にわたる返済を考慮した、借入期間最長50年という「フラット50」もあります。

④「優良住宅取得支援制度」

省エネルギー性、耐震性などに優れた住宅向けに、一定期間フラット35より貸し付け金利を低く設定した「フラット35S」というローンがあります。募集枠がありますので、事前確認は早くから行って下さい。

⑤保証料が不要、返済方法の変更時も手数料不要というのは大変有難い事です。

住宅ローンを組むに当たっては、収入印紙税や融資事務手数料、登録料、不動産取得税など様々な諸費用が掛かり、それだけでも150万円~200万円(不動産の購入額で異なります)になります。

何にせよ、必要な費用が減るのは大変助かります。

⑥繰上げ返済が10万円単位でできるというのは、なかなか小回りが利いて便利だと思います。100万円単位でしか繰り上げ返済できない住宅ローンもあります。

しかもその際の手数料が無料なので、利用に向けて積極的になれそうです。そうすれば利息が減り、結果として返済総額が減りますね。

デメリット


①万一の時の保障が無い。

団信の加入が必須条件ではない事がメリットでしたが、団信の最大の意義は、契約者が万一、死亡や高度障害状態になった時には契約者になり代わって団信がローンの残高を完済するという事でした。

多くの場合、一家の大黒柱が住宅ローンの契約者です。

従って万一の事が起こるという事は、契約者の家族にとっては、最も頼りになる人を失う、或いは収入の激減・介護など生活が大変な方向に大きく変わる事を意味します。

団信が無いという事は、結果として遺族(家族)が、ローン返済に苦しむ、その末に家を手放す、最悪の場合はそれでも住宅ローンが残りその返済が続くという更なる試練に見舞われる可能性をはらむという事です。

そんな事にならないために、住宅ローンの契約者は、是非、団信の代わりとなる死亡保険や介護状態に備える保険に個人で入らなければなりません。当然、皆さんもその事は考えていると思います。

しかしこれに伴って私が心配するのは、次の事です。

個人で保険に入るという事は、保険料を保険料として支払う事になりますよね。

クレジット払いだとしても、保険料は保険料としてクレジットの請求額に加算されています。

住宅ローン、保険料、…、預金口座からは様々なものが引かれていると思いますが、もしも預金残高が不足すると何かが引き落とされません。

例えば冠婚葬祭が続いたりカレンダーの関係で給料日が延びたりなどして今月のやりくりだけが大変だったのなら、翌月にでも挽回できます。

光熱費や学費や保険、クレジットの支払いに至るまで、1度引き落しができなかったからと言って、即契約解除になる事はありませんからね。

しかし遅延利息が付くものもあるかもしれませんし、わざわざ振り込みに行く手間が発生するかもしれません。

お子様の成長と共に学費もかさんできます。

そんな中、

「保険を小さくするしかない、僕(私)は病気になんかならない…」

なんて事になりはしませんかという事です。

保険は「起こるか起こらないか分からないけれど起こったら大変、という事への備え」ですので、今現実として必要な生活費や学費より保険料の方が削りやすいと思ってしまうのではないかという事を私は心配するのです。

「これは自分に何かあった時に住宅ローンを完済するための保険だ。これは決して失くしてはいけないものだ」

という意識を持たないといけませんよね。

②借入期間が短期ものは不利?

借入期間が5年以内などと短い場合、他の金融機関の固定金利型、或いは変動金利型住宅ローンの優遇金利の方が、団信などの諸費用を含めても有利な場合があります。

③最短の借入期間が長い。

借入期間は最短でも15年です。契約者が60才以上の場合は10年です。

様々な団信と上乗せ金利の一例

ところで、団信にも実は色んな種類があります。

基本的には、契約者、つまり住宅ローンを返済すべき人が死亡や所定の高度障害状態になった場合、余命6ヶ月以内と判断された場合に保険金がおりて、ローンの完済に充てられるものなのですが、特約を付ける事で保障の枠を拡げられます。

そしてその内容に応じて、上乗せされる金利が変わります。

以下にそれをご紹介します。特約は概ねこういったタイプに大別できます。

ワイド団信


引受基準緩和型の団信です。

通常の団信で引き受け不可となった人でも、加入できる可能性が高まります。

保険金でローン残高を完済する事由は、契約者が死亡した時、所定の高度障害状態になった時、そして、余命6ヶ月以内と判断された時で、通常の団信と同じです。

参考URL ワイド団信住宅ローン|イオン銀行住宅ローン 安心で低金利

三大疾病特約付団信

契約者が死亡、高度障害状態になった時、余命6ヶ月以内と判断された時に加え、がん、脳卒中、急性心筋梗塞で所定の状態になった時も、住宅ローンが完済されます。

中には、初めの内は毎月の住宅ローン返済額を負担し、一定期間以上症状が続いた時に残高を完済するという2段階になっているものもあります。

上乗せ金利は金融機関によって異なりますが、0.25%程度のものが多いようです。

八大疾病特約付団信

先の三大疾病に加え、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性膵炎、慢性腎臓病で所定の状態になった時も、住宅ローンの残高が完済されます。

上乗せ金利は金融機関によって異なりますが、概ね0.3%程度です。

がん50%保障団信

契約者ががん(所定の悪性新生物)と診断された場合、住宅ローンの残高の50%を団信が返済するというものです。

がんを保障する保険について忘れてならないのは、加入から90日以内に診断確定されたがんは保障の対象にはならない、つまり全く保険がおりないという事です。

がんの保障についての考え方はどの団信も同じであるばかりでなく、上記の三大疾病特約に至るまで、保険はどれもそうです。

がん100%保障団信

契約者ががん(所定の悪性新生物)と診断確定された場合、住宅ローンの残高を団信が完済するというものです。

11疾病保障団信

契約者ががん(所定の悪性新生物)と診断確定された場合に加えて、以下の10種類の病気で180日以上の継続入院をした時、住宅ローンを完済する団信です。

10種類の病気とは、糖尿病、高血圧性疾患、腎疾患、肝疾患、慢性膵炎、脳血管疾患、心疾患、大動脈瘤および解離、上皮内新生物・皮膚の悪性黒色腫以外のがんです。

デュエット(夫婦連生団信)

連帯債務者である夫婦2人で加入する事ができる団信です。

夫婦のどちらか一方の加入者が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、夫婦の住宅の持分や返済額に関わらず、残りの住宅ローンが全額返済されます。

この特約料は、1人の場合に比べ、1.56倍にしかなりませんので、魅力的ですよね。

じぶん銀行

上記で、団信が保険料の代わりに住宅ローンの貸付金利に上乗せする金利を少しご紹介しましたが、これは金融機関によって大変違ってきます。

じぶん銀行で扱っている団信と、その上乗せ金利は以下の通りです。

表1 じぶん銀行、団信の種類別上乗せ金利

  一般団信 ワイド団信 がん50%保障団信 がん100%保障団信 11疾病保障団信
保険料  無料 上乗せ金利

年0.3%

無料 上乗せ金利

年0.2%

上乗せ金利

年0.3%

死亡・所定の高度障害状態   ◎         ◎
余命6ヶ月以内と判断 された場合         ◎
がんと診断された場合 ※¹    × ×
10種類の生活習慣病で入院が継続180日以上となった場合 × × × ×

◎…住宅ローン残高相当額が保険金として支払われる。
○…住宅ローン残高相当額の50%が保険金として支払われる。
×…保障されません。
※¹ 就業不能状態かどうかは問われません。

参考URL 団体信用生命保険|住宅ローン|じぶん銀行

住信SBIネット銀行


住信SBIネット銀行が扱っている団信の種類は以下のものです。

・団信…契約者が死亡や所定の高度障害状態になった時、または余命6ヶ月以内と判断された時や治療の効果の望めない重度のがんと判断された時に、ローンの残高を完済します。

・全疾病保障…病気やケガで働けなくなった場合、初めの12ヶ月は月々の返済を代わりに行います。それ以後も働けない状態が続いた場合には、ローンを完済します。

但し、精神疾患などは除きます。また、8疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)以外の場合は、入院によって就業不能になった時にローンの残高を完済します。

・女性限定…上記の全疾病保障に加えて、「がん診断給付金特約」が基本的に付いています。

嬉しい事に保険料としての上乗せ金利は、いずれの団信も一切ありません。

ネットで申込みができる金融機関では、本来必要な費用が掛からないという利点もあります。

その辺も調べ、ネットによる加入は有りか無しか検討して下さいね。

参考URL 住宅ローン‐住宅ローンの特徴|住信SBIネット銀行

保険見直しのポイント

いよいよ本題です。

これまで一緒に見て来た事から皆さんももうお分かりだと思いますが、確認の意味も込めてまとめますね。

それに先立ち、皆さんが既にご自分で入っている保険は何ですか?

勧められたら加入しそうな保険だなと私が考えるものだけでも、これ位あります。

・死亡保険
・医療保険(がんや生活習慣病で入院給付金支払限度日数が延びる特約や一時金が出る特約などの有無)
・がん保険
・三大疾病保障保険
・就業不能保険
・収入保障保険
・介護状態保障保険

保険の見直しに関しては、こういったものとの関係も視野に入れて話していきます。

団信に加入した場合


住宅ローンを組む前に既に保険に入っている人は、団信に加入する事によって重複してくる保障が出てきますね。

三大疾病をはじめ、糖尿病や高血圧性疾患など八大生活習慣病までをも保障する団信を選んだ人に特に申し上げたいのですが、団信はあなたに万一の事が起こった時、あなたになり代わって住宅ローンを払ってくれるだけです。

決して、あなたの治療費や一家の生活費、お子様の教育費を保障してくれるものではありません。

くれぐれも、この点を錯覚しないで下さいね。

つまり、どんなに手厚い団信に入っても、自分が既に入っている保険と重複するのは死亡保険のみです。

従って、保障を小さく(減額)して良いのは死亡保険だけです。死亡保険は減額して下さい。

さて、なぜ団信と死亡保険が重複するのかですが、死亡保険は「必要保障額」という考え方に基いて保障額を決めますね。

必要保障額とは、自分が万一死亡してしまった場合に家族に遺すべき金額の事です。

将来に亘る、家賃(住居費)、生活費、お子様がいる人は学費などの支出予定額から、預貯金や勤務先からの死亡退職金や弔慰金、遺族年金や遺された配偶者自身の年金、配偶者の収入などの将来に亘る収入予定額を差し引いて算出します。

住宅を購入したという事、住宅ローンの残高が団信から完済されるという事は、そこで既に必要保障額の内の住居費分は賄っている事になります。

従ってその金額分の死亡保険と団信が重なるのです。

仮に家賃が年間84万円だったなら、10年で840万円、15年分なら1,260万円ですね。

無駄をなくすなら、この分の死亡保障を減額して下さい。

団信に、がんや生活習慣病の保障、原因問わず就業不能状態になった時の保障まで付けているなら、契約者がそれに該当した時点で、返済金が一定期間浮いたり、ひいてはローンが完済されたりします。

そうすると返済分を契約者の治療費や減少した収入の補充に回せますが、あくまで浮くのはローン返済額だけです。治療費や生活費として皆さんに渡るものは団信からはありません。

ましてや団信が基本的な保障のみだと、契約者が病気になって収入が減った、治療費がかかるとなった時でも、ローン返済額は皆さんの負担です。返済が苦しくなる事態が起こらない保障はありません。

ですが、これは賃貸で生活していた頃と同じです。

ですので死亡保険以外の保険については、これまでの考え方で良いという事です。

重い病気が心配なら保険に入る訳ですし、そうでないなら入らなくても良い訳です。これまでと同じです。

ただ、違うのは「気持ち」でしょう。家賃の負担を減らすために家賃の安いマンションに引っ越すのと、手に入れたマイホームを取上げられ、かつ家賃の安いマンションに引っ越すのとでは精神的なダメージが違うでしょうね…。

一方、独身の人、あなたが既に入っている死亡保険は、自分の葬儀代などの費用を賄う位の保障でしょうか?

それなら死亡に関しては何も変わりませんね。

問題は、あなたが病気でローンを返済出来なくなった時です。

ローンが返せなくなり住まいを取上げられるリスクは、既婚者より大きいかもしれません。

その意味では団信の特約を充実させると良いのかもしれませんよね。

保険料が安くなるという理由で、団信ではなく自分で保険に入るという若い人は、大きな病気になった時点で、住宅ローンを返済し切れる大きな一時金が受取れる保険が必須でしょう。

或いは、預貯金ですね!

団信に加入しなかった場合


団信に加入しなかった人は、少なくとも減らして良い保険はありません。

むしろ、ローン契約者が死亡したり高度障害状態になった時に出る保険金が借りている金額より少ないなら、逆に死亡保険を増額する必要があります。

ですが、この保障は年数と共に小さくできますので、10年の定期保険にすれば保険料もそんなに高額にはなりませんよ。

とは言え保険料も増えますので、それを考慮した返済額でローンを組んで下さいね。

余り無理をすると、保険もローンも続けられなくなります。

ローン返済を優先して保険が小さいままだった、或いは減額・解約してしまったという事になると、最悪の場合、デメリットでお話したような事態になります。

その他の保険については、これまでと同じ考え方です。これは団信に加入した人も同じでした。

一方、もしもローンの返済額の方がそれまでの家賃より安いなら、死亡保険金や就業不能保険は保障を減らせますね。

家賃との差額+減額した保障分の保険料で、年間20万円位は節約できませんか?

お子様の学資保険も加入済みなら、それは是非貯金して下さい。

年金保険をお勧めしたいところですが、急のまとまった出費が必要になった時にすぐに動かせる(解約しても元本割れしない)預貯金がないなら、ここは慎重にして下さい。

年金保険は中途解約をすると、それまで払った保険料より少ない解約金しか戻ってきませんからね。

あぁ、名前が住宅ローンの返済額に変わっただけで、月々の支出総額が減ったわけではない?

確かに!

月々の返済額を家賃と同じ水準にしてローンを組む事で返済期間を短くできるなら、その方が良いですものね。

利息が減り、返済総額も減りますものね。

これも皆さんの大切なお金を守る非常に良い考え方ですよね。

さて、以上で住宅ローンと保険の関係についてはご理解頂けたと思います。

大変な中、それでも住宅ローンと保険の見直しはセットで考える事をお勧めする理由もご理解頂けたと考えます。

住宅ローンを組むに当たってはこれらの事を念頭に置き、団信ではどんな特約を付けるか、団信で特約を付けた方が得なのかを事前に十分検討して下さいね。

一段落してから保険の見直しに取りかかり、団信に特約を付けた方が良いなんて事になっても、後からでは団信はどうにもなりませんので!

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